顎関節症治療中!副院長プチインタビュー

顎関節症(がくかんせつしょう)とは、「口を開けると痛い」「うまく口を開けられない」「開け閉めで音がする」状態をいいます。
当院副院長が現在(2023/6)治療中です。
その治療法が、従来の治療法ではなくインビザライン(※)での治療しています。
インタビュアーの方にプチインタビューをしていただきました。
悩んでいらっしゃる方の参考になれば幸いです。
※近日中に、実際に副院長の治療をしている院長のインタビューも掲載予定です。

(※インビザライン:マウスピース型カスタムメイド矯正装置/完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済措置の対象外になることがあります。以下同様)

いつから顎関節症なのでしょうか?

20代の学生の頃からですね。
顎関節症について学んだ時、「ああ自分はそうなんだ」って気づきました。

治療は?

マウスピース(スプリント)の治療ですね。
マウスピースを口に入れて、歯ぎしりを予防するという対症療法しかなかったんですよ。

学生時代は、マウスピースをしていなかったので、口を開けにくい、顎が痛い以外に、ひどい時は片頭痛で目が開けられないくらいの症状が出たこともありました。

夜中に突然激痛で目覚めて・・・

もう、ズキンズキンと目が開けられないくらい・・・。

痛みで目が覚める?

(食い気味に)そうなんです。

学生の時で、まさか歯ぎしりや食いしばりでひどい頭痛を起こすとは知らなかったので、脳に何かできているんじゃないか?と思って精密検査したんですよ、腫瘍でもあるのかなと思って。

MRIを撮ったけど問題なく、原因が分からないまま鎮痛剤を飲んで痛みを抑えて。

それが20代です。

結局顎関節症から来ていた・・・

顎関節症について学んで、ひどい片頭痛も歯ぎしりや食いしばりから起こしたんだと知り、そこからマウスピース(スプリント療法)をずっ~と毎日、今日に至るまでやっています。

長いですね・・・装着は寝ているときだけですか?

寝ているときは必ずやっています。

あとは仕事をしていて、帰りに「今日ちょっと歯が痛いな、頭が痛いな」という時は自宅に帰ってすぐにスプリント入れます。
症状がひどい時は、食事以外スプリントずっと入れたままです。
スプリントを入れると直接歯と歯が噛み合わないので歯やアゴに優しいのですが、外して時間が経つと元に戻ってしまいます。対症療法です。

以前、2泊3日の旅行に行ったときにスプリントを忘れちゃったんですよ。

2日目の朝起きて歯を合わせたら「痛っ!」ってなるくらいの歯の痛みが…(ごはんも噛めませんでした…)

・・・歯医者さんですよね??

はい、その通り。(笑)
虫歯も根尖病巣(こんせんびょうそう:歯の根っこの膿)も何もないと分かっているので、「ああこの痛みはあれか…」って自分で診断です。(笑)

歯根膜炎(しこんまくえん)といいまして、噛みしめすぎることによって歯の根の周りが炎症を起こして、噛むと「痛っ!」となるんです。

鎮痛剤を飲んで食べ物に気を付けて。

家に帰宅してからスプリント入れればケロッと治ります。
本当にその痛みって歯と歯が触れるだけでズキッとします。

何もしなくても痛いんですか?

(食い気味に)痛いです。
何もしなくてもズキズキ痛いのに、噛めばもっと激痛・・・歯を全く合わせられないくらい痛くなるんですよ。

患者さんが「歯が虫歯で急に痛くなった」といらして検査してみて実は何でもなかった、自分の経験があるので「あ、これは噛み合わせからくる痛みですよ」とお話しします。

「経験者は語る」すね・・・そんなことってあるんですね。

(またもや食い気味に)ありますあります。すっごく痛いんですよ!

歯根膜炎。

歯根膜(しこんまく)って何ですか?

歯根膜(しこんまく)は、歯の根と歯槽骨(歯を支える骨)の間にあるとても細く柔らかい線維でできていて、血管や神経も含まれています。

歯を骨に固定し、咬む力を吸収する役割を果たしているんです。

歯ぎしりや食いしばりで歯根膜に過度の圧力や摩擦をかけることで、歯根膜が損傷を受けて、炎症をおこします。

歯根膜炎を起こしていると、人が噛む力は奥歯で約50~60キロですから、
噛む=痛いところをハンマーでバーンってたたく感じです、すごい痛いんですよ。

痛い雰囲気、分かってきました。せっかくの旅行が・・・。

はい…。
なのでスプリント治療をしている患者さんにも「旅行に行く時も、スプリント絶対忘れないでくださいね」とお話しするくらい。

説得力ありすぎですね。

さらに、歯を使うとだんだんと奥歯がすり減って低くなってきますでしょう。

そのせいもあって、顎関節症が前よりひどくなったんですよ。

時間が経つとひどくなるんですね?

なります。

奥歯が低くなるので、その分アゴの位置がもっと奥に下がるし、もろに関節に負担がかかるんですよね。

「クリック音」と呼ばれる関節雑音がひどくなったんですよ。
前はたまにしか鳴らなかったのが、毎回なるんです。

もう「カクン」じゃなくて、ギザギザ/トゲトゲしたものを「ゴリゴリ」って擦るような音が口を開けたり、奥歯で食べ物を咬んだ時にして、これはマズイと。

噛むたび?喋っているときも?

はい、食べる時だけじゃないんです。
口を少し大きく開ける喋り方をした時とか。

自分は、右噛み癖があるので左の関節の症状がひどいんです。
あくびをする時にうっかり油断して大きく口を開けてすると「痛っ!」となるんです。

あくびが痛い?!

関節を骨折したんじゃないかな?というくらいゴキっと音がして痛いんです。

何だか年々症状が悪化するし、よくないと思いまして、インビザラインで咬合(こうごう:噛み合わせ)、顎の位置を変えるという治療を始めたんです。

治療を始めてどれくらい経ちますか?

今年(2023年)の2月から第一弾をやったんですけど、微調整が必要で、再スキャンしてもう一度作り、第二弾を5月からスタートしました。

第二弾が25枚あって今は2枚目です。

インビザライン矯正を始めて、少しずつ歯が挺出(ていしゅつ、反対語は「圧下」)していまして、奥歯で噛みしめる時、奥に下がった顎の位置がちょっと前に出て、圧迫されていた顎関節が少し解放されただけでも関節の音は違いますね。

今どういう状況ですか?

今、音がしなくなったんですよ、怖くないですか?!
あんなにひどかったのに。
大きな口を開けてあくびもできます。

劇的ですね!

口を開けて顎がカクンってなっていたのが、まだスムースではないんですけど前みたいにガリガリする音はなくなりました。明らかに変わりました!

治療が終わったらもう一度話聞きたいです。どれくらいで終わりそうなイメージですか?

今、第二弾のマウスピース25枚中2枚目で、5日間で次のマウスピースに替えています。
オルソパルスがあるので、ペースが早いんですよ。

裏技ですね!(笑)

特に低い位置の歯を持ち上げようとする力を全体的に掛けているので、歯がとてもしみるんです。

だけどオルソパルスは、歯の移動を早めてくれる効果以外に、矯正で歯を動かす時の独特な痛みや知覚過敏によるしみるという症状を和らげてくれて、いいんですよね~。(※鎮痛作用があります)

先生ご自分が(インビザラインとオルソパルス)営業担当兼、経験者ですね!(笑)

患者さんいらしたときは「私、やってますよ~」とか話して。(笑)

今は低い位置の歯をパート分けして挺出(ていしゅつ:歯を引っ張り出す)しているので、フルバランスでしっかりと臼歯が噛んでなく、歯の咬頭(こうとう:臼歯の咬む面の尖ったところ)と咬頭で噛んでるので、点と点で噛んでいる感じです。

今は食べづらいのですが、最終的には噛めるようになります。

今は副院長先生自身が患者さんの役割ですね。歯並びは?

歯並びは自体は悪くないですけど、下の歯が見えないくらい前歯の噛み合わせが深かったんです。

子どものころからの歯並びで、もともと奥歯が少し内側に傾いて噛み合わせが低く、顎の位置は奥に下がった噛み合わせでした。噛み合わせは、良くないです。

20年以上の悩みが解消するってことですね。希望が見えますね。

はい、年齢に関係なくご相談下さい。

分からないことも納得いくまで聞いてください。

インタビュー2023/5/25

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